
“商業都市”として発展を遂げた大阪は、水利を活かして人々が行き交いつつ情報や価値を交換し、取引を行う上で培われた独自の笑いやユーモアを交えたコミュニケーション、多様なコミュニティ形成を背景に、新たな技術や価値観を生み出してきました。その中でも中心部に位置する中之島は、文化・経済など様々な要素が交わる大阪の中心的存在です。今日でも多くの学術機関や企業が大阪に拠点を構え、新たなテクノロジーを活かした未来の価値や表現も生まれています。
本展覧会では、大阪・中之島エリアの文化の象徴であり、2025年に開催される大阪・関西万博に向けて、新たな文化を発信する「文化ステーション」という役目を担う大阪府立中之島図書館を会場に、現在も新しい価値を生み出し続ける大阪・中之島のイノベーションをメディア芸術作品から紐解きます。表現の可能性に挑んできたメディア芸術作品に触れる事で、イノベーションや表現の未来について考えるとともに、その源となる大阪のパワーを感じていただく機会を創出します。
商業の中継地として発展した大阪・中之島においては、各地から集まるヒト・モノ・情報を元に、多様なコミュニティが形成されました。このコーナーでは、多様な価値観やキャリアを、コミュニティ形成から表現した作品をご紹介します。
大阪の多様で混沌とした文化は、商都として全国各地の都市と様々な価値を交換、集積させる中で発展してきました。このコーナーでは、価値の取捨選択によって得られたもの、代償として失ったものを表現した作品をご紹介します。
大阪といえば“お笑い”。商都大阪は日常のコミュニケーションに笑いやユーモアを交え、多様な身分やコミュニティ、経済を発展させてきました。笑いやユーモアから生まれる新たな発想やアイデアに富んだ作品を紹介します。
学術機関や企業が開発拠点を置く大阪は、新しいテクノロジーが昼夜を問わず開発されています。テクノロジーをテーマにした作品、技術を活用することで新たな価値を生み出した作品を展示するとともに、大阪の企業に関連するメディア芸術祭功労賞受賞者を紹介します。
文化芸術で新しいイノベーションを生み出す街、大阪。メディア芸術作品も様々なイノベーションがクロスオーバーすることで、新たな表現や価値を生み出しています。イノベーションの相互作用から新たな表現の可能性を開拓した作品を紹介します。
大阪府大阪市北区中之島1-2-10
中之島図書館の本館は、明治37年に第15代住友吉左衛門氏の寄付によってつくられ、大正11年に左右の両翼が増築された後に、昭和49年には本館及び左右両翼の2棟が国の重要文化財に指定される。
今も現役の公立図書館として、大阪、古典籍およびビジネス関係資料を提供し、文学・歴史・政治・経済など、大阪に関するあらゆる分野の本を集め、保存している。
駅からはじまるアートイベント「キテミテ中之島2022」との連携で、京阪電車中之島線「大江橋駅」5番出入口にて、今回のテーマにまつわる作品を展示します。
詳細は「キテミテ中之島2022」HP(http://www.keihan.co.jp/traffic/kitemite/)をご覧ください。